教員養成課程の学生は、理想的な教員像をもっていると思います。自閉スペクトラム症(ASD)特性は、理想的な教員像と一致しないことも多いです。そのため、理想的な教員像をもつことがASD者に対する偏見につながる可能性があります。本研究では、教員養成課程の学生における理想的な教員像とASD者に対する態度の関係性を検討しました。ASDの知識が不足したグループでは、理想的な教員像と好ましくない態度の関係性が認められました。一方、この関係性がASDの知識があるグループでは認められませんでした。つまり、ASDに関する知識が理想的な教員像とASD者に対する偏見の関係性を弱めていると考えられました。これらの知見を論文としてまとめ、Advances in Autism誌に受理されました。